退職前に全資産を書き出してみたら、初めて「動ける」と思えた

体験談

資産の全体像を把握できていますか?

銀行口座の残高、証券口座の評価額、不動産のローン残高など…
私は答えられませんでした。

相続で株を受け取り、投資信託を始め、気づけばいくつもの口座に資産が分散していたのに、全体像をなんとなくしか把握できていなかったのです。

そのことに気づいたのは、退職を考え始めた2年前のことでした。

忙しい人ほど「なんとなく持っている」状態になりやすい

振り返ってみると、当時は仕事に100%向き合うことで精一杯で、資産のことは「なんとなく持っている」という感覚のままでした。

父から受け継いだ日本株は証券口座に眠ったまま。
コロナ禍に始めたインデックス投資は別の口座で動いている。
銀行にはまとまった現金がある。

それぞれがバラバラに存在していて、「合計いくらあるのか」「どんな割合になっているのか」を意識したことがほとんどなかったのです。
まとまったお金を持っている方ほど、こういう状態になりやすいのではないかと思います。

メモとエクセルだけ。私が実際にやった棚卸しの方法

2年前、退職を真剣に考え始めたことが、棚卸しのきっかけになりました。

「給料がなくなる…」
その現実と向き合ったとき、初めて「自分には何があるのか」をちゃんと見ようと思いました。

まず手元にあったメモ帳に思いつく限りの資産を書き出し、それをエクセルにまとめていきました。
証券口座、銀行口座、不動産……。
ローン残高を差し引いた金融資産だけで、1億円以上になっていました。

内訳はこうでした。

  • 日本株:37%(父から相続した銘柄が中心)
  • 投資信託:37%(インデックスファンドが中心)
  • 米国株:15%(エヌビディア・Microsoftなど)
  • 現金:11%

過去にグローバルソブリンで大きな損失を出した経験(2本目の記事)も、FX代行で50万円を失った経験(4本目の記事)も、全部ひっくるめてこの数字でした。

数字として見えた瞬間、不思議と少し落ち着きました。
「どのくらいあるか」が見えてくるだけで、こんなに気持ちが変わるとは思っていませんでした。

資産の棚卸しで確認すべき3つのこと

資産の棚卸しで特に重要なのは、次の3点だと言われています。

① 資産の種類と割合
株式・債券・現金・不動産など、何をどのくらいの割合で持っているかを把握する。
偏りがあれば、リスクの偏りも見えてきます。

② リスク資産と安全資産のバランス
株式や投資信託はリスク資産、現金や債券は安全資産に分類されます。
一般的にはリスク許容度に合わせたバランスが推奨されますが、正解は人によって異なります。

③ 生活費何年分の現金があるか
特に退職や転職などの収入が変わるタイミングでは、現金でどのくらいの期間を過ごせるかが重要な指標になります。

私自身の場合、書き出してみて最初に気づいたのは「積極投資に偏りすぎている」という点でした。
現金が11%しかなく、給料がなくなる状況で生活費がすぐに底をつく可能性がありました。

見える化したら、2つの判断ができた

棚卸しの結果を受けて、2つの判断をしました。

ひとつは、投資信託を一部売却して生活費3年分を現金として確保すること。
会社を辞めてすぐに運用成績を気にしながら生活するのは精神的に辛いと思ったので、しばらく手をつけなくていい現金を確保することにしました。

もうひとつは、父から相続した株の中で業績が伸び悩んでいる銘柄を、業績が安定した高配当株に入れ替えること。

どちらも、棚卸しをしていなければ気づかなかった判断です。
「なんとなく持っている」状態のままでは、動くべきタイミングも、動くべき内容も見えなかったと思います。

定期的な棚卸しが焦りを減らしてくれる

あれから、最低でも月に1回は資産の棚卸しをエクセルで続けています。

相場が動いたとき、大きな支出があったとき、含み損が気になりはじめたとき。
数字として見える状態にしておくだけで、焦って動く回数が減りました。

運用の最適解は、正直今も模索中です。
勉強しながら悩みながら、少しずつ判断を積み重ねているのが現状です。

でもまず「全部書き出す」ことから始めなければ、何も変わりませんでした。
まとまった資産を持っている方こそ、一度全部書き出してみてください。
見えていなかったものが、きっと見えてくると思います。

※このブログは筆者個人の体験・見解をもとにした記録です。
特定の投資商品・手法を推奨・勧誘するものではありません。
投資判断はご自身の責任において行ってください。