退職後の健康保険はどっちがお得?任意継続と国民健康保険の違いと失敗談

体験談

退職すると、健康保険をどうするか決めなければいけない

会社員であれば当たり前に加入していた健康保険。
「なんとなく会社がやってくれていたもの」を、初めて自分で考えることになったのが25年4月の退職時でした。

健康保険をどうするか、自分で選んで手続きをしなければいけませんが、意外と知られていないのが「任意継続被保険者制度」。
私は結局2年連続で「任意継続」を選びました。

今回はその経緯を書いていきます。

有休消化中に読んだ本で思い出した「任意継続」という選択肢

恥ずかしながら、退職直前になるまで「任意継続」という制度の存在を忘れていました…

退職前の有休消化期間中、これからの生活に向けて多くの本を読んでいた時期があります。
その中で退職後の健康保険には複数の選択肢があることを思い出しました。

会社員時代は健康保険のことを深く考える機会がなかったので、この段階で初めて「自分で選ばなければいけないもの」だと気づいた、というのが正直なところです。

退職後の健康保険、選べる選択肢は3つ

ここで退職後の健康保険の選択肢を簡単に整理しておきます。

①国民健康保険

市区町村が運営する健康保険です。
前年の所得をもとに保険料が計算されるため、退職直後は在職中の所得が基準になり、保険料が高くなりやすい傾向があります。
そして私の場合、妻と娘は退職前は扶養に入っていましたが、国民健康保険の場合、扶養がないので3人とも加入しなくてはいけません。

②家族の扶養に入る

家族が加入する健康保険の扶養に入る方法です。
ただし、年収要件などの条件があり、誰でも使えるわけではありません。
私の場合、妻は当時専業主婦だったため、妻の扶養に入るという選択肢はそもそもありませんでした。

③任意継続

会社員時代に加入していた健康保険(協会けんぽや組合健保など)に、退職後も引き続き加入できる制度です。
正式名称は「任意継続被保険者制度」といいます。

主なポイントは次の通りです。

  • 加入できる期間:最大2年間
  • 加入条件:退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して2ヶ月以上あること
  • 手続き期限:退職日の翌日から20日以内に手続きが必要(1日でも過ぎると加入できないため要注意!)
  • 保険料:在職中は会社と折半だったが、退職後は全額自己負担になる。ただし保険料には上限が設けられており、給与水準が高かった人ほど、国民健康保険より割安になりやすい
  • 扶養:そのまま継続して被扶養者になれる
  • 途中でやめる場合:以前は自己都合でのやめる(国保への切り替え)ができませんでしたが、現在は本人の申し出により任意のタイミングで任意継続を脱退できるようになっています

私自身、この「保険料に上限がある」という仕組みが、任意継続が国保より安くなった大きな理由でした。
在職中の給与水準がある程度高かった場合、任意継続の方が有利になりやすい傾向があります。

ChatGPTで試算して、任意継続が「圧倒的に安い」と判明

選択肢を整理した上で、実際にChatGPTを使って試算してみました。
(※その後、自治体の試算表でも確認済)

任意継続を選んだ場合の保険料と、家族3人で国民健康保険に加入した場合の保険料を比較したところ、任意継続の方が40万円以上安いという結果が出ました。

この結果を受けて、退職1年目は任意継続を選択し、会社にその旨を申し入れました。

2年目、まさかの「売却益」が保険料に影響

任意継続の制度上、最大2年間は継続できますが、2年目に入るタイミングで改めて見直しを考えていました。

もともとの見込みでは、26年4月からの2年目は国民健康保険の方が保険料が安くなるはずでした。
国保の保険料は前年の所得をもとに計算されるため、退職後は所得が下がり、年々保険料も下がっていく想定だったからです。

しかし、ここで誤算がありました。

前年、生活費を現金で確保するために株式や投資信託を一部売却しており、その売却益が発生していたのです。
この売却益が翌年の国民健康保険料の算定に影響し、改めて試算し直したところ、2年目もやはり任意継続の方が安いという結果になりました。

結果として、2年目も任意継続を継続することに決めました。

「資産を売却してまとまった利益が出ると、翌年の社会保険料にも影響する」ということを、この経験を通じて実感しました。
資産管理をしていると、税金のことは意識しやすいのですが、保険料への影響は見落としがちなポイントだと思います。

来年からは国民健康保険へ

任意継続には2年間という期限があるため、来年(2027年)4月からは家族3人で国民健康保険に加入することになります。

そのため、今年に発生する売却益については、これまで以上にシビアに見るようにしています。
売却のタイミングや金額次第で、来年以降の保険料にも影響が出てくるからです。

退職前は「税金」のことばかり意識していましたが、退職後は「社会保険料」も含めたトータルでの資産管理が必要だと、この2年間で改めて学びました。

※このブログは筆者個人の体験・見解をもとにした記録です。
特定の投資商品・手法を推奨・勧誘するものではありません。
投資判断はご自身の責任において行ってください。